寺だ屋について

海女の温もり
夏でも冷たい海底深くに素潜り漁で鮑、サザエを採っていた故祖母は朝から晩まで本当に働いてばかりでした。
歳を重ねて、身体が動かなくなるまで娯楽、趣味も何一つないまま生涯を閉じました。
幼い頃は口減らしのために奉公に出て、霜焼けで真っ赤に腫れ上がった手を擦りながら故郷神島の方角を眺めてよく泣いていたといいます。

半農半漁の海女でしたので、太平洋一望する島の裏側に連なる畑の一角で自給自足のためにたくさんの野菜を栽培していました。
その一つにごくわずかでしたがにんにくもあり、空瓶に一粒ずつ剥いたにんにくを醤油漬けにして、漁の前の海女小屋にて暖をとりながら冷えた身体を温める保存食としていました。

「海女の温もり」は故祖母の供養としてスタートし、三重県内各地にて栽培を行い、地元伊勢志摩にて加工を全て手作業で行っております。
独自で作り上げたオリジナル加工機で熟成させた、一味も二味も甘みが増した仕上がりとなっています。

また食した後の皮は、煎じて黒にんにく茶として御試飲下さい。

店主